ユタカ幼稚園

園長おすすめの絵本

 子どもを取り巻く社会がどんな状況にあっても子ども達は常に前を向き成長を重ねていきます。
 3,4,5歳の子ども達の心は真っ白です。1冊の絵本には絵本作家の心がいっぱいこめられていて、子ども達の心になにがしかの影響を与えることと思います。
 また、絵本は知識を得るためではなく「楽しいな」という情感を持つこと、味わうこととしたほうがいいです。そして読むご両親も面白いなと、楽しんで読んであげてください。就寝前は、お疲れもあって大変かもしれませんが、この時期に大好きな絵本と出会えることを願い、次の3冊をご紹介します。

令和3年4月 理事長 加藤 博文

ピーターとオオカミ

ピーターとオオカミ
文:ペテルウフナール・森安淳 絵:降矢なな (偕成社)

 ロシアの民話をもとにしてプロコフィエフが作曲した「ピーターとオオカミ」として絵本にしたものです。2019年「セイジ・オザワ・松本フェステイバル」で上演された子どものための音楽物語「ピーターと狼」。初めての試みとしてオーケストラの曲に合わせた語りとともに大きな絵がスクリーンに映りだされ、聴く絵本として話題になりました。
 この絵本の面白い点ですが音楽に合わせていろいろな人やどうぶつたちが出てきます。そして、演奏のときオーケストラの楽器がその人やどうぶつたちのそれぞれを演じて演奏されます。ピーターは弦楽器、オオカミはホルン、アヒルはオーボエ、小鳥はフルート、猫はクラリネット、おじいさんはファゴット、ハンターたちはテインパニーと大だいこなどです。
 絵本のページのはじめにピーターが現れますがピーターはどの楽器だったかな?などと問いかけながらおはなしをすすめても楽しいですね。
 クラシック音楽をお好きな方は、もちろんお好きでない方にも、とっておきのおすすめ絵本です。

おこだでませんように

おこだでませんように
作:くすのきしげのり 絵:石井聖岳 (小学館)

 この絵本の紹介は今回3度目となります。この絵本の始まりは次のようです。
 ぼくはいつもおこられる。いえでもがっこうでもよくおこられる。きのうもおこられたし、きょうもおこられてる。きっとあしたもおこられるやろ。いつもおこられてばっかりや。ぼくは「わるいこ」やろか。いつも元気いっぱいの活動的なこの子、ほんとうは友だち、先生、お母さんのためを思って言うことや、やることにいきちがいがあってなかなかうまくいきません。ある日、七夕の短冊に何か願い事を書くことになりました。この子は学校で覚えたひらがなで、ひともじひともじ心を込めてていねいにかいた。「おこだでませんように」と。
 実はこのページにくると涙が出そうになります。どうしたら、先生や友だち、お母さんにほめてもらえるだろうか、と。きっと心の中でつぶやき、願い、やがては祈りとなって短冊の文字となったのでしょう。その七夕の日、祈りは先生に伝わり、お母さんにも伝わり、みんなにほめられて僕はとても幸せになります。大人でも絵本に涙することもよくあります。

いただきます レストラン

いただきます レストラン
えとぶん:ひだのかなよ (みらいパブリッシング)

 はじめにちょうちんアンコウに誘われておなかをすかせたオキアミたちがやってきたのは海の中のレストラン<本日営業中>。中からイカが出てきて「いまならしんせんなプランクトンがたべほうだいだよ」と。
 オキアミたちは大喜びでプランクトンを食べおなかいっぱい、ぐっすり眠ってしまった。そこへおなかをすかせたイワシたちがやってきた。イカは「いまなら、新鮮な<オキアミ>がごよういしてあります、と。そこでイワシたちは眠っているオキアミたちをたっぷりと食べ眠ってしまいました。つぎにイワシたちは大きなホキに食べられ、ホキはイカたちのパーテイで食べられるという食物連鎖のありようを絵でおもしろく表現しています。
 おしまいに、イカたちがパーテイをしていたところは、実はクジラお口の中であり、このレストランの入口(クジラの口)がしまり本日の営業は終わりです、というお話です。
 どうぶつたちの食物連鎖の頂点であるクジラを、ユーモアを交えた絵とことばで楽しく描かれた絵本です。お子様と話し合いながらお楽しみください。